概要  研究の目的  学校概要  フロンティア継承  ●コーチング  授業改善  家庭学習・自学  地域連携  Project team  出張  文献  成果と課題

■ コーチング技術の導入と実践

   「アクティブハイスクール事業」の新しい取り組みの一つに,『教育現場にコーチング技術を導入する』ことがある。 「コーチング」とは,「目標を達成するために必要となる能力や行動を引き出す能力開発法で,相手に自分自身で何を実現させたい のかを明確にイメージさせ,潜在能力を引き出し,目標達成のための行動を促す」というコミュニケーションの方法である。企業社 会では「会社組織マネジメントの方法」としてさかんに取り入れられている。「コーチングを教育現場にどう生かすのか」というこ と問題だが,県教委から提案された「アクティブハイスクール支援事業・基本的なコンセプト」には,「生徒の学習目標の明確化を 促し,潜在的な能力を引き出すとともに,指導内容や指導方法の工夫改善と指導力の向上,目標管理手法等の活用による着実な取組 により,学力向上の課題にアクティブにチャレンジしていく」と示された。  校内のほとんどの教職員がコーチングについて全く白紙の状態だった。まずは「コーチングの基本的な考え・技術を身につけよう」 ということで,業者委託による「コーチング職員研修」を3カ年にわたって継続的に実施することにした。そして,生徒進路相談・ 三者面談でコーチングを実践した。さらに,生徒の進路意識を自ら高めることを目的に「進路コーチ制度」(進路別チューター制度) を実験的に導入した。生徒会総務・学校祭実行委員・学年委員会を対象とする「生徒リーダー研修会」も夏期・春期休暇中に実施し, 生徒リーダーの育成をはかった。また,「授業の中にコーチングの考え方を生かす」との視点での授業改善にも取り組んだ。 1. コーチングの考え方と技術  「コーチング」とは,「目標を達成するために必要となる能力や行動を引き出す能力開発法で,相手に自分自身で何を実現させたい のかを明確にイメージさせ,潜在能力を引き出し,目標達成のための行動を促す」というコミュニケーションの方法である。 「コーチング」の基本的な考え方として,「教えたり,指示したり(ティーチング)」するのではなく,一人ひとりの内側にある 「可能性・能力・やる気・自発性・責任感などを引き出す」ことがもっとも大切である。その根底には「人間の可能性を信じる」と いう哲学がある。 「コーチング」の技術として主なものは,  《傾聴》…ただ「聞く」のではなく,相手の声・言葉そして気持ちをきちんと聴きとることが大切。  《質問》…適切な「質問」にり,「やる気」を引き出し,「可能性を明らか」にし,「目標をうまく選ばせ」たりする。  《承認》…相手の良いところを「見て心にとめる」ことで,相手のやる気を引き出す。 の3つである。 「コーチング」の進め方としては 【GROW(グロウ)モデル】というモデルがある。「Goal:目標の明確化」「Reality:現状の把握」 「Resorce:資源の発見」「Option:選択肢の創造」「Will:意志の確認」という道筋である。(※下図参照) コーチングを学校教育に導入することにより,  @コーチングを生かした進路指導によって,生徒が自らの意志と責任で進路を選択・決定することができる能力を育てることができる。  Aコーチングの考え方を生かした授業に教師が取り組むことによって,生徒が自主的・主体的に学習に取り組むようになる。 ことが期待される。   2. コーチング職員研修  (1) 委託業者の選考・決定   委託業者の選考・決定にあたっては,校内に「委託事業者選定委員会」を設置し,複数の業者に企画書・見積書の提出を求めた。  提出された企画書・見積書の内容等を,研修内容・研修会実施後の教員への支援体制等・経費・事業実績等について総合的に審査し、  委託業者を選定した。                                 「委託事業者選定委員会設置要項」「委託事業者選定要領」  ○委託業者の選考・決定(◎が決定)    (2) 実施状況  H19年度 (叶シ日本JATEX)   @H19/ 7/ 6(金)13:00〜16:30,「コーチングの基本的な考え」,37名   AH19/10/22(月)13:30〜17:00,「コーチング基礎技術の理解と実践」,33名   BH19/12/17(月) 9:00〜12:30,「事例研究・グループコーチング」,42名  H20年度 (叶シ日本JATEX)   @H20/ 7/25(金) 9:00〜12:30,「昨年度の復習・三者面談でのコーチング」,34名   AH20/10/16(木)14:00〜17:00,「傾聴・質問の演習,グループコーチング」,27名   BH21/ 1/ 7(火)13:30〜16:30,「グループコーチング・今年度のまとめ」,31名  H21年度 (学習コーチアカデミー)   @H21/ 7/24(金)13:30〜16:30,「推薦入試と就職で実績を出すコーチング」,23名   AH21/10/14(水)13:30〜16:30,「教員・学校の『目標力』の養成」,29名 (3) 職員研修のアンケート結果 (5段階評価)        ※コーチング研修自体の評価は8割以上の参加者が「分かりやすく,役に立つだろう」と評価しているが,「より深く学習したい」と   の評価は6割程度にとどまった。  ※「研修を受けてコーチングを実践したか」については,「たくさん実践」というところまではいかないが,8〜9割の教員が「実践   した」と答えている。特に「生徒への声かけ」が回を重ねるにつれて増えているのが注目される。  ※「研修で学んだことがコーチングの実践に役立ったか」についてはおよそ8割の教員が「役に立った」と評価している。  ○研修後の感想から  ・職員研修の〈悪いイメージ〉を壊すものだった。よく工夫された内容で,飽きることもなく,最後までひっぱってもらえた。   次回も期待大です。(H19@)  ・どうしても私たちは時間に追われて,結論をすぐに出したがってしまう時があります。相手の気持ちをしっかりと受け止め,   共感しながら問題解決へと導いていけるよう,今後がんばっていきたいと思います。本日はたいへんありがとうございました。(H19?A)  ・我々教員の生き甲斐を考えると,やはり子どもたちの可能性を引き出し,背中を後押しできる立場でありたいと思っている。   とても良い研修でした。本当にありがとうございました。(H19B)  ・コーチングの基礎についての説明は2回目なので,よく理解できたと思う。しかし,実践はなかなか難しいです。講師の方と   受講生とのやりとりを聞いていると,「なるほど,これがコーチングの技術だな」と思えた。どんな返答にも対応できる技術が   ほしい。(H20@)  ・具体的なGOALが決まりました。毎日元気良く,礼儀正しく,笑顔でさわやかな生徒・学校にしていきたいです。本当にあり   がとうございました。(H20B)  ・2年間コーチングを勉強してきましたが,使わないとすぐ忘れてしまいます。今回は「学習コーチング」という切り口で,実際   の指導に使えるコーチングを学びました。日々使いながらコーチングを身につけたいと思います。ありがとうございました。(H21@)  ・具体的な生徒さんとの例をたくさん挙げてお話してくださったので,よく理解することができました。AO入試に挑戦したいと   いう生徒の支援を,がんばってしようという気になりました。今日の研修は,即,実生活で活かせると思います。本当にありが   とうございました。(H21@) 3.「進路コーチ」(進路チューター制)  日常の生徒の進路指導には主にクラス担任が当たっているが,進路希望別に生徒をグループ分けし,学年団の教員(10数名)がそれぞれ の「進路コーチ」として進路相談・指導にあたる取組を行った。これは,西条農業高校(広島県)を学校訪問したときに教えていただい たものを,H19年度入学の1年生2学期から実験的に取り入れたものである。 「進路コーチ」の役割は,@生徒一人ひとりの進路実現に向けてコーチングをしていく,Aグループでの進路学習の指導をする,B自学 自習の援助をする,の3点を当初考えた。「教員のコーチング実践の場を作る」ことも念頭にあった。2年次は「ゆうかりタイム(総合 的な学習の時間)」でのグループ別進路学習の指導に有効に働いた。3年次では「国公立4大・医療形専門学校」の2つのグループにし ぼって「進路コーチ」をつけた。大学進学グループを中心に,「同じ目標に向かって頑張る仲間ができる」という点でも意味があった。  3年次に「進路コーチ制がどうだったか」生徒にアンケートをとった。その結果,生徒の評価は進路希望別に大きく違っていた。国公 立大学グループでは全員が「進路コーチ制が進路決定に役立った」と答えたが,専門学校・就職グループでは6割程度であった。また 「「進路コーチ制が自学を始めるきっかけになったか」についても,国公立・私大グループでは8割以上が「なった」と答えたが,専門 学校・就職グループでは3割程度であった。逆に,「進路コーチ制が何年生で有効だったか」について,「1年生から」と答えた割合は 専門学校・就職グループで1割程度見られたが,国公立・私大グループではいなかった。 (1)H19年度入学生の取り組み  @概要:   学年の生徒160人を進路希望別に10数人ずつのグループに分け,それぞれのグループに「進路コーチ」をつける。進路コーチは   学年団の教員が担当する。   3年次の進路コーチは,大学・医療系専門のみとする。アンケートを元に,自学の指導を12人の教諭に,小論コーチを国語の   教員5人に振り分けた。他の専門・短大・就職の生徒の進路コーチは担任・副担任とした。  A進路コーチの役割:   生徒の進路実現に向けて,個々のコーチングをしていく。(目標の確認,進路調べ,自学のアドバイス,…)   ※担任と進路コーチは「進路カルテ」によって,連携・情報の共有をはかる。  B自主学習の取り組み:   自学の取り組みは,コーチングの中で個々の進路意識の高まりとともに,個々人の決意とともにスタートさせる。   生徒が直接職員室に持ってくることを原則に,〈自学ノートのチェックを進路コーチ・担任のどちらが行うか〉は,状況を見な   がら決める。  C取組内容    (2)H21年度2年生の取り組み内容  …ゆうかりタイム(総合的な学習の時間)で実施  ・1年次は「家庭学習の定着」を重点に置き,「進路コーチ制」は2年次から実施することにした。  ・2年次(H21年度)の取り組み内容    4.コーチングの成果は現れたのか?  (1)「進路コーチ」を受けた3年生へのアンケート結果(H21年10月)      ※大学進学希望者には「進路コーチが進路決定の参考になった」と感じている生徒が多く,「自学を始めるきっかけ」にも    多くなっている。「進路コーチ別集会・個人面接」が有効だったとの評価も8割ほどになっている。      ※就職・専門学校希望者の「進路コーチ制」への評価はそれほど高くはないが,「1年次からの進路コーチ」を1割程度が    評価している  (2) 学校自己評価(毎年2学期末に実施)の生徒調査の推移     ※「学校で学ぶことの満足感」「きめ細かい進路指導」「生徒の意見尊重」の3項目は,H19年度はそれ以前より高めの評価だが,    H20・H21年度と評価が下がっている。「先生に相談できるか」の項目もしだいに下がってきている。  ※「コーチングの導入」によって,「きめ細かい進路指導」「先生に相談できるか」の項目については,評価が上がることを期待   していたのだが,そうはなっていない。  以上,2つのアンケートを見ると,「コーチングの教育現場での有効性」自体については間違いないと考えるのだが,生徒アンケート を見る限り,「コーチングの効果が実際に有効に働いた」と数字の上で示すことはできなかった。  特に,「生徒の意見が尊重されているか」の項目については,ここ2年間は評価が明らかに下がっている。その原因について委員会で 論議したが,@我々のコーチングがうまく実践できなかった,A その他のマイナス要因の方が強く働いた,の2つの原因を考えた。 @ならば,評価が上がらないことはあっても,コーチングの実践によって下がることは考えにくい。Aの原因として考えられることは, 「文化祭の開催を3日間から今年度は2日間に短縮したこと(特に3年生には不満が残ったようである)」「携帯電話の校内での使用を 禁止にしたこと」などが上げられた。いずれにしても,生徒への指導の前段階で丁寧な話し合いによって教師と生徒の合意を作っていく ことが必要だったとの反省をしている。  参考) 業者模試の進路意識アンケートから (Benesse 進研模試・基礎力診断テスト:毎年4月,「現在」は10/26に自校実施)    5.その他の研修会  生徒会総務・学年リーダー,文化祭・体育祭実行委員など,生徒のリーダーを対象として「リーダー研修会」を実施した。時期は夏期 および春期休業中で,夏期の実施は2学期の体育祭・文化祭をにらんで実施した。かつては,生徒会顧問が生徒会を対象として,学年団 教員が学年リーダーを対象として,自前でリーダー研修会を積極的に実施していたが,最近は少なくなっていた。コーチング委託業者や NPO法人から講師を招いての実施であったが,さすがに生徒の評価は高かった。生徒会顧問・学年団教員も参加していたので,いろい ろなワークショップのやり方を学ぶことができた。今後は自前でのリーダー研修会を開催していきたい。  (1) 生徒リーダー研修会  @チアダンス研修会 〜体育祭応援の質向上を目指して〜                →評価は取らず   ・講 師:高橋亜紀子氏(笠岡総合スポーツクラブ・カブトガニキッズ代表)   ・日 時:2007年7月11日(水) 13:30〜16:00   ・場 所:笠岡商業高校 視聴覚室,体育館・多目的ホール   ・対 象:正副ブロック長(10名)・正副団長(10名)・本校教員   ・内 容:チアリーディングの考え方,チアダンスレッスン  Aリーダー研修会 「〈起業家精神〉から見る生徒会活動」               → 5段階評価平均:5.0   ・講 師:宮地祐司氏(NPO法人「楽知ん研究所」代表)   ・日 時:2007年7月13日(金) 13:00〜16:00   ・場 所:笠岡商業高校 吸江会館・多目的ホール   ・対 象:生徒会総務(10名)・学校祭実行委員(10名)・正副ブロック長(10名)・正副団長(10名)・本校教員   ・内 容:ワークショップ『皿まわし組織論』,『バンジーチャイム』,「リーダーの心得14カ条」  Bリーダー研修会 〜体育祭・文化祭を前に〜                    → 5段階評価平均:4.6   ・日 時:2007年7月30日(月) 9:00〜12:30   ・講 師:有吉聖治,長江由美子氏(叶シ日本ジャテックス)   ・場 所:笠岡商業高校・吸江会館・多目的ホール   ・対 象:1年生学年委員会(16),2年生文化祭・正副店長(15),文化祭実行委員(4)   ・内 容:ワークショップ『ブランドショップでお買い物』(リーダーを中心にメンバーで協力して,バラバラの情報を集約し,        地図を完成させる) ,「アサーションによるコミュニケーション」  Cリーダー研修会 「リーダーシップとメンバーシップ」〜体育祭・文化祭を前に〜   → 5段階評価平均:4.6   ・日 時:2008年7月31(木) 9:00〜12:30   ・講 師:有吉聖治氏(叶シ日本ジャテックス)   ・場 所:笠岡商業高校・吸江会館・多目的ホール   ・対 象:体育祭・文化祭実行委員(22),ブロック長・団長(10),2年生店長・副店長(12)   ・内 容:講義「リーダーに必要な条件」「明快な指示の出し方」,ワークショップ「カードを使った協力ゲーム」  Dリーダー研修会 〜新学年を前に・時間と組織のマネジメント〜           → 5段階評価平均:4.4   ・日 時:2009年3月25(木) 9:00〜12:30   ・講 師:有吉聖治・古垣みゆき氏(叶シ日本ジャテックス)   ・場 所:笠岡商業高校・吸江会館・多目的ホール   ・対 象:体育祭・文化祭実行委員(22),ブロック長・団長(10),2年生店長・副店長(12)   ・内 容:講義「チームとリーダー」,ワークショップ『タワーゲーム・天までとどけ!』  Eリーダー研修会 〜体育祭・文化祭を前に〜                    → 5段階評価平均:4.3   ・日 時:2009年7月27日(月) 9:00〜12:30   ・講 師:有吉聖治・古垣みゆき氏(叶シ日本ジャテックス)   ・場 所:笠岡商業高校・吸江会館・多目的ホール   ・対 象:生徒会総務(10名),体育祭文化祭実行委員(10名),ブロック長・団長(10名), 2年生店長・副店長(12)   ・内 容:ワークショップ「Who are you ?」「惑星脱出」  (2) PTAコーチング研修会   ・日 時:2008年5月21? 9:00〜12:30   ・演 題:「心を結ぶコミュニケーション 〜コーチング講座〜」   ・講 師:小林正和氏:福山大学(経済学部)准教授   ・場 所:笠岡商業高校・体育館 (PTA総会の中で)   ・参 加:保護者,本校教職員   ・内 容:子どもへの関わり合いの中に,コーチングの考え方を入れると,親子関係がスムーズにいき,子どもの意欲を高める        ことができる。  (3) 関連の職員研修会  @職員研修会 「コーチングを学ぶ」   ・日 時:2008年3月4日(火) 13:30〜16:30   ・場 所:笠岡商業高校・会議室   ・演 題:『コーチングの理論と実際』   ・講 師:松田 隆之 氏:NPO法人・キャリアセンター「ビッグバン・ファクトリー」   ・内 容:生徒のやる気と潜在能力を引き出し,生徒の学力を向上させるためのコーチング技術を習得する。        @コーチングの哲学を理解し,生徒への個別対応力を高める。        Aコーチングの技術を学び,成果を生み出すコミュニケーション力を高める。        B自己認識力を深め(エゴグラムの実施),継続的なセルフコーチング力を身につける。   ※コーチングの考え方は,講師によって少しずつポイントの押さえ方が違う。その点で,校内研修会を開くときには    「誰を講師にするか」がとても大切である。今回「アクティブハイスクール事業」の研究には県内4校が参加し,    コーチング職員研修を実施している。それぞれの学校で講師・業者についての情報を持っておられるので,問い合    わせをされるのが望ましい。  A職員研修会 「特別支援教育について知る」   ・日 時:2009年3月3日(火) 14:00〜15:15   ・場 所:笠岡商業高校・会議室   ・演 題:『特別支援教育の現場から』   ・講 師:岡山市立芳泉中学校 教諭・三木淳男 先生 (特別支援学級担任)         ※岡山聾学校に長年勤められ,障害児教育の分野で多くの成果を上げられている。          現在は芳泉中学校の特別支援教室の担任として活躍されている。   ・内 容:中学校特別支援教室で,「発達障害の生徒たちはどう困っているのか」「その生徒をどう理解して適切な指導を        していくか」「高校で普通教室にいる発達障害の生徒への対応は?」など,現場で格闘されている先生の説得力        ある話に引き込まれ,〈発達障害〉だけにとどまらず,「生徒一人一人に対応する指導を工夫していくこと」の        重要性を認識することができた。また,日々の苦闘ぶりをお聞きすると,この分野にもっと人と予算をつけて,        熱意を持った先生がつぶれてしまわないよう,ぜひ「支援」をしていただきたいとの声も多く聞かれた。  B講演会 「部活動におけるコーチング」   ・日 時:2009年3月23日(月) 10:00〜11:15   ・演 題:『心をつなぐ,一本のタスキ 〜個を伸ばし集団を育てる』   ・講 師:森政芳寿 先生 (興譲館高等学校・陸上部監督)   ・場 所:笠岡商業高校・吸江会館多目的ホール   ・参 加:教職員(部活動顧問 ※運動部・文化部とも)   ・内 容:高校駅伝で全国に名をとどろかせている興譲館高校の女子駅伝を指導しておられる森政先生に講演していただい        た。「あいさつ・礼儀などの基本が第一」「一人ひとりをきちんと見ながら,意欲を引き出すことが大事」等,        部活動の指導だけにとどまらない深い内容であった。駅伝はチームの競技なのだが,指導のポイントは〈いかに        一人一人を観察し,勇気づけるかである〉という点は,コーチングの考え方そのものであると感じた。  C研修会「QU分析」  「Q-U」(QUESTIONNARIE-UTILITIES)は、『楽しい学校生活を送るためのアンケート』という心理検査で,生徒の学級生活  での満足度と意欲、学習集団の状態を質問紙によって測定するものである。本校では数年前から毎年1・2学期に実施してい  る。集計・分析結果が担任のところに返ってくるが,それを見ながら,「不登校になる可能性の高い子どもはいないか」「い  じめ被害を受けている可能性の高い子どもはいないか」「各領域で意欲が低下している子どもはいないか」「学級集団の雰囲  気はどうか」などについて,業者から説明・分析を聞く会(担任・学年主任・教育相談・生徒指導)を開いている。生徒や学  級の状態を把握し,問題を早期解決するのにたいへん役立っている。
概要  研究の目的  学校概要  フロンティア継承  ●コーチング  授業改善  家庭学習・自学  地域連携  Project team  出張  文献  成果と課題