例文) おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。 (平家物語・祇園精舎) おごりたかぶっている人(の栄華)も長続きはしない、(それは)まるで、春の夜の夢のよう(にはかないもの)だ。
例文) すなはち、和歌・管絃・往生要集ごときの沙物を入れたり。 (方丈記・方丈の庵) そこで、(これには)和歌・管絃に関する書物や「往生要集」などの書物を入れた。
例文) 紫のゆかりを見て、つづきの見まほしくおぼゆれど、人かたらひなどもえせず (更級日記・物語) (『源氏物語』の)「若紫の巻」を見て、(その)続きが読みたいと思ったが、(自分で)人に頼むことなどもできない。 例文) 家にありたき木は、松・さくら (徒然草・一三九段) 家に植えてあってほしい木は、松や桜(である)
例文) 尾張に直に向かへる尾津の崎なる一つ松あせを。 (古事記・歌謡) 尾張の国にまっすぐに向いている尾津の崎にある一本松よ。 例文) 月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた、旅人なり。 (奥の細道・出発まで) 月日は永遠に旅を続ける人(のようなもの)であり、去っては来たり、来ては去ってゆく年もまた旅人(のようなもの)である。
已然形
(全編再生) 『花』滝廉太郎